毎年110万円以内の贈与でも、贈与税が発生することがあります
- 2020年01月08日
- 贈与税
毎年110万円以内の贈与でも、贈与税が発生する・・・
「110万円以内であれば贈与税はかからないはずでは?」と思った方も多いと思います。
「毎年110万円までの贈与には贈与税はかからない。」
このことについては、相続税の対策をされている方であればご存じの方も多いと思います。
その理由は、贈与税の基礎控除が110万円だからです。
受贈者(財産をもらう人)1人について110万円です。
子や孫、子の配偶者等にそれぞれ110万円を贈与すると、例えば子、孫、子の配偶者 5人だとすると、年間550万円 10年で5,500万円を無税で贈与できることになります。
しかし、こんな契約をしてしまうと、問題です。
「子○○に今後10年間毎年110万円を贈与する。」
贈与の契約は贈与者と受贈者の間で双方合意があって、はじめて成立します。そのために毎年贈与契約書を作成して書面で残します。
この手続が面倒なので、「・・・今後10年間毎年・・」という契約をして、その契約に基づいて110万円を贈与する。
これだと、その契約をした年に、1,100万円(110万円X10年)の定期金の給付契約をしたことになり、税法上所定の計算方法で評価した金額に課税されることになります。
つまり・・
このような贈与税の課税がされないようにするためにも、毎年贈与を行うたびに、贈与者と受贈者の間で意思確認を行った上で、双方合意による贈与契約の成立を証する契約書を作成し、その契約内容に基づいて贈与を行う必要があります。
契約書面はとても大切です。