自宅の増改築と相続税対策|相続税評価額を考える
建物の相続税評価は、原則として固定資産税評価額によります。つまり、固定資産税評価額は毎年市町村から送られてくる固定資産税の通知書に記載されています。
《疑問点》
では、その建物を増改築した後、固定資産税評価額が変更されていない場合の相続税評価額はどのようになるか?
《答え》
固定資産税評価額 + 増改築費用の未償却残高 × 70%
《設例》
自宅の固定資産税評価額 350万円(増改築前から変更なし)
増改築費用 1,000万円
増改築部分の耐用年数 22年(償却率 0.046)
増改築後 5年で相続発生
増改築部分の相続税評価額はこのように計算します。
{10,000,000円 - 10,000,000円×(1-0.1)× 0.046 ×5年 } × 0.7 = 5,551,000円
自宅の評価額は
3,500,000円 + 5,551,000円 = 9,051,000円
相続税対策で自宅の増改築をする。
もちろん現預金が減少しますから相続税対策になります。
しかし、増改築費用も一定額、相続財産に含めないといけないということ。
特にお亡くなりになる直前の増改築は、申告に際して注意が必要です。